2009年06月30日
夏に重なる光とかげ
こんばんは。photoriです。
先日、ひめゆりの塔に行ってきました。
展示が変わってからは初めてだったので、入り口のほうから丁寧に文章を読んで行きました。
第一展示室は戦争の渦中にとりこまれていくひめゆり学園の子たちの日常。
第二展示室の入り口にある写真つきの名簿の前を過ぎる頃には、頭の中身が60数年前に飛ばされてしまって、ひめゆりの子達と一緒に、湿った鉄のにおいがする戦場にいるような感覚におそわれました。
つい3ヶ月ほど前に始まった地上戦。4月も終わる頃には中南部での激しい戦いが始まり、6月になると味方もなく戦場を逃げ惑う日々。23日、組織的な戦いの終わり。
60数年前の今は、この場所は、どんな場所だったことか。こんな太陽の射す夏の日だったのか。
そして、50年ほど前の今頃、朝鮮で始まった戦争をどんな想いでみていたのか。
いろんな感覚がぐるぐる渦巻いて、ふらふらになりながら展示室を出ると、中庭の花の鮮やかさにハッとして我に返りました。
それでも、ひめゆりの塔から平和の礎のある平和記念資料館に向かう道すがら、すぐそこの森の中に逃げ惑う人達がいる気がして、まともに景色をみれませんでした。
ゆっくり時間の感覚が現在に近づいてきて、ふっと思い出したのが、冷たい背中をした、10数年前のわたし。
まだあの肩に手をかけれないけど、いつかはあの子にも会いに行かないといけない。
Posted by photori at 00:31│Comments(0)
│photo